老朽化マンションは増え続ける!割合や旧耐震基準について解説
「このマンション築30年だけど、老朽化大丈夫かな?」
大地震が起きやすい日本では、マンションを含む住宅の耐震性は重要です。
古くなった建物ほど、老朽化で倒壊・崩壊のリスクを抱えてしまいます。
国は「国土強靭化」を掲げており、災害に強い国を目指しています。
マンションやインフラの老朽化には、国を挙げて対策・対応していかなくてはいけません。
そこで本記事では、マンションの老朽化について、現状を解説。
マンションのうち老朽化しているものはどのくらいあるのか、さらに旧耐震基準の割合などを、国土交通省のデータで紐解きます。
とくに旧耐震基準は、融資やローンの面でも注意があります。
ぜひ最後まで読んで、マンションの老朽化について知識をつけてくださいね。
日本でマンションに住んでいる人の割合は?

まず日本国内にどのくらいの数のマンションがあり、どれほどの人が暮らしているのか、その全体像を把握しましょう。
以下は国土交通省の「マンションストック数」のデータで、1棟単位ではなく1戸数単位で集計したデータです。
分譲マンションストック数の推移|国土交通省<https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001903886.pdf>
国土交通省のデータによると、2022年(令和4年)末時点での日本国内のマンションストック数(総戸数)は、約694万3,000戸に達しています。
さらに2024年には、約713万1,000戸まで増えました。
では、実際に何人の日本人がマンションに住んでいるのでしょうか。
令和2年の国勢調査による「1世帯あたりの平均人員(2.2人)」をこの戸数に掛け合わせると、約1,500万人。
日本の総人口に照らし合わせると、国民の約1割強(10%程度)がマンションに居住していると推計されます。
実際に老朽化マンションはどのくらいある?

現在、「築30年」を超えるマンションが急速に増加しています。
マンションの老朽化には明確な定義はありません。
しかし国土交通省の資料では、「築30年以上」のデータを出しているため、築30年を目安としてもいいでしょう。
マンションを取り巻く現状について|国土交通省<https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001598520.pdf>
例えば2021年は全国のマンション数685.9万戸に対して、グラフに示される築30年以上のマンションは249.1万戸。
これはすでに全体の3分の1以上が築30年以上となっている計算です。
当然ながら築30年以上のマンションは年々増えていきます。
さらに毎年の供給戸数も横ばいになっているため、老朽化マンションの割合は高くなります。
2030年には、半数が築30年以上となる見込み。
もちろん、築30年を超えるといきなりマンションが壊れるわけではありません。
しかし老朽化という1つの指標であり、割合がどんどん増えていくでしょう。
旧耐震基準とは?老朽化マンションとの関係性

マンション選びや維持管理において、最も重要な指標の一つが「耐震基準」です。
1981年(昭和56年)以前の基準で設計されたものは「旧耐震基準」と呼ばれ、現代の基準とは安全性の考え方が大きく異なります。
分かりやすく説明すると、旧耐震基準では震度5程度までの耐震設計でした。
1981年を境に新耐震基準として、震度6や7の大地震でも建物が倒壊・崩壊しない設計が義務付けられています。
2021年時点で、全体の15%にあたる103万戸が旧耐震基準。
これらの物件は必ずしも壊れるわけではありませんが、理屈の上では大地震への耐性が不足しています。
資産価値の面でも課題があり、銀行で住宅ローンを組む際の審査が厳しくなったり、融資が受けにくかったりするなどの実害も。
地震大国である日本において、震度5までしか保証されていない設計は、金融機関にとっても大きなリスクですよね。
まとめ:2030年には半数が老朽化マンションになってしまう見込み
リーマンショックの2008年頃まで増えていたマンション建設数は、現在は横ばい状態。
そのため割合として老朽化マンションが増えているのが現状です。
5年後の2030年には、半数が築30年以上の老朽化マンションとなってしまうでしょう。
ちなみに老朽化が心配されるのはマンションだけではありません。
インフラも同様に老朽化が心配されています。
以下の記事では、下水道やトンネルについての老朽化を解説しているので、日本の現状をもっと知りたい人はぜひ読んでみてください。
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