大工の待遇を改善した山本技建に聞いてみた!工具は会社支給、充実した研修制度

髙木健次さんの建設ビジネスで、若者が集まる工務店として紹介された山本技建。
大工への待遇の良さは、週休2日制や移動時間を勤務扱いにする点だけではありません。
本記事では、山本技建の大工への待遇を紹介します。
工具を会社からの支給としたり、充実した研修制度があったりと、手厚い待遇です。
大工不足に困っている会社や、若者の離職率に悩んでいる人には、参考にできる内容ばかりです。
ぜひ最後までお読みください。
山本技建が大工の待遇を改善したきっかけ
山本技建では、移動時間を勤務扱いとし早出残業手当を支給しています。
さらに本記事で紹介するように、必要な道具は会社負担で用意したり、研修制度が充実していたりと、好待遇です。
このような手厚い待遇を始めたきっかけは、ゼネコンからもらった「左官屋の資料」でした。
北海道の左官屋の取り組みが書かれている冊子です。
ゼネコンから貰い内容を確認し衝撃を受けた、と山本さんは話します。
最新の考え方は、2025年らしい考え方です。
昭和の真似をするのは違うと感じました。
「見て覚える」といわれた時代もありました。
年配の方の右にならう考え方は、必要な場合もあります。
しかしすべてを真似するのではなく、時代の変化を取り入れるべき部分もありますよね。
山本さんは、物事の考え方や育ってきた環境が変わっている点に衝撃を受けました。
若手が辞める理由にも気が付き、大工の待遇を改善しました。
大工の待遇①:必要な道具は会社支給
一般的には仕事で使うものは会社が支給します。
しかし大工の場合は、道具は自己負担で用意する習慣です。
山本技建では、必要な道具はすべて会社から支給しています。
- 電動工具
- エアー工具
- コンプレッサー
これらもすべて会社支給です。
コンプレッサーは1台あたり十数万円しますが、1人1台支給。
共有にすると、所在が不明になったり自由に使えなかったりします。
そのため使用頻度が低いもの以外は、すべて1人ずつに支給しています。
できれば給料をたくさん上げたいですが、簡単にはできません。
しかし道具であれば会社の経費にできるので、支給するようになりました。
最初のうちは「買わなくていいから」と説得することもあったそうです。
使用頻度の高い道具を会社負担で1人1台ずつ支給するのは、手厚い待遇です。
お金はかかりますが、社員の声を待遇に反映させた良い例といえるでしょう。
大工の待遇②:入社して1か月間の充実した研修制度
研修制度の充実も、山本技建の特徴です。
入社してすぐは、1か月間の研修があります。
午前は座学、午後は実技の研修を、全部で8時間受けます。
講師は社員が担当し、「見て覚える」ではなく研修で教わるスタイルです。
1か月の研修を経て、現場に出ます。
普通科高校卒業のように建築を学んだ人でなくても、充実した研修制度で安心です。
大工の待遇③:2年目の研修は土曜日なので平日に代休取得
入社時の研修だけではありません。
2年目には週に1回8時間の、職業訓練のような研修があります。
この研修は土曜日に行われるため、週休2日制を満たせるよう、平日に代休を取得できます。
大工の組合が実施する、技能講習です。
2年後に1級技能士を取得することを想定した研修です。
墨付けのような実務に関わる内容を学べます。
山本技建では、研修も仕事と同じであると考えます。
研修は土曜日なので、月曜日または希望する日に代休を取る仕組みです。
研修費用もかかり、働く日数を研修に充てるので、コストがかかります。
社員を第一に考えた、手厚い待遇といえるでしょう。
研修を充実させて教える側のストレスも減らす
研修を充実させると、人件費や研修費のコストがかかります。
それでも山本技建では、新入社員だけでなく教える側のストレスも考慮して、研修を充実させています。
現場で「見て覚えろ」というのは、新入社員には叱られるストレスが発生。
任されている方も、教えながら現場を進めるストレスを抱えます。
両者にストレスが発生するので、教えるための場として研修を設けています。
まとめ:若手が集まる山本技建は大工向けの待遇が充実している
山本技建は手厚い待遇で、若手からの人気を得ています。
- 道具は会社が1人1台支給
- 入社して1か月間は研修で学べる
- 2年目の土曜日研修は仕事とみなして平日に代休取得
研修が充実しているのは、研修を受ける側だけでなく教える側にもメリットがありました。
若手からの人気が集まるのも納得できます。
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