公共インフラの老朽化!下水道・公営住宅・鉄道橋やトンネルの平均年齢は?

公共インフラは老朽化が進んでいます。
以前、道路の橋の老朽化について解説しました。
しかし老朽化が進むのは、道路橋だけではありません。
下水道や公営住宅、そして鉄道の橋やトンネルについても課題が挙げられます。
そこで本記事では、公共インフラの老朽化について解説。
どのくらい古いのか、何が課題なのかをインフラ別にまとめています。
最後まで読んでいただければ、公共インフラについてちょっと詳しくなれますよ。
公共インフラの老朽化①:下水道は市町村の予算に課題

下水管は、都道府県や政令市よりも、市町村が管理するものが多くあります。
しかし平均年齢(下水管布設年数)は、市町村管理のものも意外に若いといえます。
引用:社会資本に関する実態の把握結果(試行版)|国土交通省<https://www.mlit.go.jp/common/000989218.pdf>
この資料は約10年前のもののため、+10して考えてください。
政令市の下水管の平均年齢は、28+10で38年ほど。また市町村では、18+10で28年ほどです。
下水管は作って終わりではありません。
必要になって新しく作れば、古い下水管とつなげます。
そのため、このデータの取り方はどうなっているのか疑問が残ります。
しかし政令市ではなく、市町村の下水管に課題があります。
それは予算。人口が減りお金もないため、老朽化に対する予算の調達が課題です。
公共インフラの老朽化②:公営住宅は平均築年数40年以上

公営住宅も、公共インフラの1つです。
建設のピークは、1970年代~80年代。おおよその平均は、築40年です。
引用:社会資本に関する実態の把握結果(試行版)|国土交通省<https://www.mlit.go.jp/common/000989218.pdf>
公営住宅は他のインフラとは異なり、住んでいる人がいます。
橋のように通行規制するわけにもいかないので、老朽化は大きな課題になっています。
公共インフラの老朽化③:鉄道橋

道路だけでなく、鉄道にも橋があります。
例えば松戸から金町駅に行く場合、JR常磐線に乗って江戸川を渡りますよね。
このように川などの上には、道路橋だけでなく、鉄道の橋もかけられています。
引用:社会資本に関する実態の把握結果(試行版)|国土交通省<https://www.mlit.go.jp/common/000989218.pdf>
ストックピラミッドでは、平均年齢が56年と書かれています。
このデータは古いため+10年し、鉄道の橋は建設後60年以上。
鉄道で橋を架ける場合は、路線を造ったときです。
昔から日本の鉄道は発達していたため、当然古い橋が多くなります。
新しい路線はなかなか造られませんよね。
鉄道の橋は建設後60年以上が平均であり、自然に老朽化が進んでいます。
公共インフラの老朽化④:鉄道トンネル

鉄道のトンネルも、老朽化が進んでいます。
平均年齢はトンネルよりも高い、62年。つまり建設後70年以上経過しています。
引用:社会資本に関する実態の把握結果(試行版)|国土交通省<https://www.mlit.go.jp/common/000989218.pdf>
鉄道トンネルは橋と同様に、新しい線路を造るタイミングで建設されます。
とくにトンネルを掘るような新路線は、今はほとんどありません。
そのため平均年齢も、公共インフラの中では高くなります。
まとめ:高度成長期に発達した公共インフラは老朽化している
下水道や公営住宅、鉄道の橋やトンネルは、建設後40年以上のものも多くあります。
日本のインフラが発達したのは、高度成長期。
その時期に造られた鉄道橋・トンネルはとくに、老朽化が深刻です。
今後ますますインフラの修繕にはお金がかかるでしょう。
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