最新版【建設業の採用事情】施工管理入職者の実情とNG求人募集例
施工管理の採用が「経験者前提」だった時代は、すでに終わりを迎えています。
人手不足が加速する建設業界では、未経験者をいかに採用し、現場で活躍できる人材へ育てるかが、企業の将来を左右しています。
実際、施工管理の求人市場では未経験者歓迎の募集が急増。
大手ゼネコンでは、派遣社員の活用が進んでいる事例もあります。
そこで本記事では、施工管理の採用における実情と、募集要項のNG例を紹介。
文面や写真が時代に合わず、せっかく採用チャンスがあるのに人が集まらない建設会社も少なくありません。
「施工管理を採用したいのに応募が来ない」と悩む企業担当者こそ、ぜひ最後まで読んでみてください。
建設業の採用事情①:施工管理の未経験者割合

深刻な人手不足が続く建設業界において、施工管理の採用市場は劇的な変化を遂げています。
2016年から2023年の7年間で、施工管理の「未経験者歓迎」の求人数は16.55倍にまで急増しました。
引用:建設業界に迫る「2024年問題」「施工管理」求人、2016年比で5.04倍に増加(2MB)|株式会社リクルート<https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20240319_work_01.pdf>
2016年を1としたとき、2023年にリクルートのサービスを利用して施工管理へ転職した人は次の割合で増加しています。
同業種:2.95倍
異業種:5.44倍
さらに10年前は、転職者のうち未経験者の割合は22.8%でした。
2013年からの5年間でその割合は4割を超え、現在では施工管理として入職する人の約半分が未経験者という状況になっています。
建設業界は生産性が上がりにくい構造。
そのため人手を増やすしかなく、経験者の獲得が困難なので、未経験者へと採用の枠を広げる動きが加速しています。
もっと詳しい情報は、以下の記事で解説しています。
未経験者の施工管理採用における、地域差や企業規模の違いについても知れますよ。
建設業の採用事情②:大手ゼネコンの派遣社員割合

建設業界に未経験者が参入するだけではなく、大手企業が派遣社員を雇うケースも増えています。
日本の大手ゼネコン(約30社)における人員構成を見ると、技術職(施工管理や現場監督など)が全体の約7割(71.7%)です。
そして約16.3%(およそ6人に1人)が派遣社員です。
さらに、派遣からゼネコンの正社員へ雇用が切り替わるケースも増えています。
それらを含めると、実質的な派遣活用比率は20%から25%に達する可能性も十分にあるでしょう。
大手ゼネコンの増え続ける派遣社員数については、以下の記事でも解説しています。
詳細なデータを知りたい人は、ぜひチェックしてみてください。
未経験者の施工管理採用でやってはいけない3つのこと

建設業では未経験者の転職や、派遣社員が増えているのはお分かりいただけたでしょう。
未経験でも若ければ採用したい、と考える企業は増えてきています。
しかし採用面で、「やってはいけない」ミスに陥っている可能性があります。

これらがどのような理由で「NG」であるのか、1つずつ解説しますね。
「施工管理」という職種名で募集する
一般の人にとって、「施工管理」という言葉は馴染みがあまりありません。
何をする仕事か、どんな場所で働くのか、正確に理解されていないでしょう。
中には職人と同じ仕事だと誤解している人も。
つまり「施工管理」の職種名で募集すると、人が集まらない可能性があります。
職種名を「プロジェクトマネージャー」に変え、採用に成功した事例もありますよ。
給与幅を広く設定しすぎる
例えば、25万〜50万円のような幅広い給与で募集要項を出していませんか。
「未経験者歓迎・経験者優遇」として広い給与幅を提示すると、求職者は「誰がターゲット?」「私は求められていない?」と戸惑い、スルーしてしまうでしょう。
若手の未経験者を狙うなら、「25万円」のように、金額を固定して募集を出すのがおすすめです。
文字だけの求人や、人物の見えない写真を掲載する
募集要項を文字のみにしたり、会社写真として風景を選定したりしていませんか。
今の若者はスマートフォンで求人を探し、長い文章を読みません。
本社の社屋や施工実績の道路の写真などは、会社の雰囲気を伝えるには不十分です。
一緒に働く先輩の笑顔や、社内イベント(バーベキューなど)の様子がわかる人物中心のビジュアル訴求がおすすめですよ。
施工管理未経験者求人への募集要項については、以下の記事も参考にしてくださいね。
建設会社が施工管理を採用したいなら?

効果的な採用手法として、紹介会社(エージェント)の活用が挙げられます。
例えば、スポーツ経験者(元高校球児や全国大会を目指した層)に特化した紹介会社を利用する企業も、施工管理チャンネルでは紹介しました。
スポーツ経験者は挨拶・上下関係などの礼儀がしっかりしており、建設業界の現場に非常にマッチしやすいメリットがあります。
以下の記事でも、施工管理チャンネルに出演してくださった地場企業の実例を紹介しています。
建設会社で施工管理の採用に悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてくださいね。
また、採用の成否を分ける大きな要因が「面接官」です。
求職者は会社の詳細を深く調べてくるわけではなく、面接で話した相手の印象で入社を決めることが多いからです。
社長が直接面接に出るのも重要でしょう。
ただし社長が60〜70代で「昭和の感覚」が強い場合、若い求職者が引いてしまうリスクがあります。
新しい感覚を持った担当者が面接に立つと、会社の魅力を等身大で伝えられ、若い未経験者採用につながりますよ。
まとめ:建設業・施工管理の採用は未経験者の獲得が主戦場!
施工管理の採用市場は、もはや「経験者を奪い合う場」ではありません。
求人数の急増と入職者の約半数が未経験者というデータが示すとおり、未経験人材の採用が当たり前の時代に入っています。
一方で、職種名の分かりにくさ、ターゲット不明確な給与設定、人物が見えない求人表現は課題です。
企業側の昔ながらの募集手法が、未経験者の応募を遠ざけているケースもあるでしょう。
「誰に来てほしいのか」を明確にし、その人に伝わる言葉・条件・ビジュアルで求人するのがおすすめです。
さらに、派遣社員活用や紹介会社活用の事例があるように、採用ルートは多様化しています。
紹介会社の活用や、若い感覚を持つ面接官の配置など、採用プロセス全体の見直しは、施工管理採用で重要になるでしょう。
この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。




