建設業の人手不足は本当に改善する?根本的な原因と業界の現状とは

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この記事は以下の記事の続きです。

前の記事を読んでいない方は、こちらの記事もご覧ください。

【建設業の人手不足】職人の単価はなぜ安い?月給・週休2日制は可能?

2023.07.22

 

建設業界の人手不足“の動画に寄せられた皆さんのコメントを次の6つのテーマに分けて紹介しています。

  • 職人編
  • 地方の施工管理編
  • 建築工事編
  • 本当の理由編
  • 学生編
  • 良くなるって言ってたのに編

前記事では『職人編』にフォーカスしましたので、今回は『地方の施工管理編』から最後まで順に見ていきたいと思います。

(地方の施工管理編)「忙しさのあまり生活保護受給者に憧れる」

「段取り・丁張・写真・工程・品質・原価・安全・労務・折衝…。

夏は猛暑、冬は鼻水垂らし。

雨が降れば朝5時に現場確認に…。

雨天休工の遅れは休日出勤。

汚れる仕事は今どきの作業員はしないので自らやる。

発注者の無理な注文、作業員の不平不満、社長の利益至上主義に耐え、冬は除雪で朝3時起床し、そのあとに通常業務。

ICTを使った重機の施工精度の悪さの尻拭い。

不平不満は枚挙に暇がない。

生活保護受給者に憧れる今日この頃」

こちらは地方で施工管理をされている57歳の方からのコメントですが、大変さがひしひしと伝わってきますね。

ただ、地方の中小企業ではよくあるケースかもしれません。

そもそも中小企業は少数精鋭で仕事を行っていますし、なおかつ施工管理の業務は多岐にわたります。

つまり少ない数の人間それぞれが幅広い業務を行っているということで、分業も何もないのですね。

これが大手のゼネコンで、たとえば現場に監督が7人いたら、分業制・フレックスタイム制等を導入できますが、中小の現場を1~2人で回しているような状況であればまず不可能でしょう。

それから「ICTを使った重機の施工精度の悪さの尻拭い」についてですが、現状ICTは導入初期段階、いわば混乱期の最中にあります。

よって、発注者から「使え」と指示されたから使っているものの、結局精度が悪いから作業をやり直しているということですね。

まさしく板挟みで、コメント主の方は本当にご苦労をされていらっしゃると思います。

(地方の施工管理編)「今の労働環境なら人材不足は当たり前」

「建設業で会社役員を務めている者です。

私が住む小さな田舎の地域では、完全なる人手不足です。

後継者不足・従業員不足で倒産している会社も少なからずあります。

私が思うに、そもそもなぜ建設業が人手不足かと言うと、まずは労働環境ではないでしょうか?

年間休日は90日前後。

労働時間においては、8時~17時というのはあくまで法律上であって、実際には早朝から出勤し、遅くまで仕事というのが現状です。

こんな環境下ですから、若手はもちろん労働者が足りないのは当たり前のことだと思います。

この状況は変わらない気がします」

地方の建設業の倒産話はよく聞くところです。

大手だと社員数がまず多いですし、工事も規模が大きいものを手掛けますから、ロボット化など打開策に着手する余裕がありますが、中小はなかなかそこまで踏み切れないと。

1つ前のコメントと同じで、地方の中小企業はもともと少数精鋭ですから、将来の打開策が見えないのでしょうね。

(建築工事編)「建築工事の仕上げ工程は常に人材不足」

「マンションとかなら階数にもよるけど、躯体はバラバラでも、内装とか外構とかの仕上げ工程は入居開始時期が同じになるので、常に人手不足だと想像できます」

こちらは建築関係の方からのコメントですね。

マンションに限らず、工期が決まっているのはどの工事でも同じです。

しかし、たとえば大きなビルの工事で躯体ができあがって仕上げ工程に入る場合、一斉に仕上げを行います。

よって、躯体の遅れが仕上げ工程に影響するという風に、建築工事は後工程ほど急かされる傾向にあります。

工期に余裕を持って順序よく躯体が仕上がればいいのですが、現実はなかなかそこまでいきません。

したがって、どうしても後工程に入る業者ほど人手が必要になります。

大きい現場であればロボットが解決策の1つになるでしょうが、これに関しては建築工事の構造的問題ですね。

(本当の理由編)「生産年齢人口の激減が根本的な問題」

「”人手不足”というとふわっとした感じに聞こえますが、実際は生産年齢人口激減の日本人が大量に消えてるフェーズですからね。

※生産年齢人口:生産活動の中心にいる人口層のこと。15歳以上65歳未満の人口がこれに該当。

言うまでもなく、おおもとの日本の状態が悪くなってるからなわけで。

コロナで多くの店や企業が潰れて当面は人余りになると思っていましたが、早くももうコロナ前の求人、応募が来ないような状況に戻ってるそうです。

生産年齢人口の減りのエグさと円安で外国人も来なくなっているのではと。

インフラの維持なんて到底難しいでしょうね」

こちらは人材系の会社に属している私達からすると、非常に同意できるコメントです。

同業他社から他業種まで、どの業界の人と話しても「生産年齢人口が激減している」と皆さん口を揃えますね。

建設業界は特にひどいかもしれませんが、生産年齢人口の減少が人手不足の根本的問題というのは間違いありません。

さらに、円安で外国人が来なくなる件については、建設業でいうと「特定技能実習生」が減るということにも繋がり、直接的な影響は大きいかと思われます。

(学生編)「施工管理だけはやめとけよ」

「建築学生です。施工管理だけはやめとこうという風潮が周りでもあります。

実際に働いている先輩が地獄を見ているそうです。

とある中堅ゼネコンでは月200時間残業だったそうですよ。

ネガティブキャンペーンとかじゃなくてブラックなんです」

こちらはかなりネガティブな話ですね…。

「施工管理だけはやめとけ!」という風潮が若い方達、しかも建築を志している学生の中にあるのかと思うと非常にショックです。

(良くなるって言ってたのに編)「『この業界は良くなる』って嘘じゃん」

「新人に対する指導が、『俺達の頃はキツかったのに恵まれてるね』とか『新入社員のうちは辛くて当たり前』とか、『個々の人権より現場が回ることが優先される』っていう、人を大切にしない雰囲気がある気がする。

就活のときは『この業界は今後変わっていく』って何回も聞かされたけど、実際入ったらサービス残業もあるし、パワハラもあるし、この業界は変わらないと思った」

こちらのコメントであげられているような発言は、確かに昔はよく聞きましたね。

ただ、まだまだ問題は山積みではありますが、建設業界は間違いなく変わっていっていると思います。

昔と比較すると、カメラで写真を撮って店頭で現像していたのが、今はデジカメで撮影してオフィスで印刷できますし、電卓を使って計算していたのが今はExcelで自動計算ができます。

現在もDXの導入を通じていろいろと変わってきていますよね。

さらに今後、節目となるのは、2024年から始まる残業規制ではないでしょうか。

「結局、表面上だけ変わってサービス残業だよ」という人もいるかもしれませんが、法律が変われば”変わる流れ”にはなるでしょう。

そのあたりは1つの見どころかと思います。

【まとめ】全コメントを見て

今日は”建設業界の人手不足”について、皆さんから寄せられたコメントを紹介しました。

やはりネガティブなものが多く、全コメントを見ても「建設業はすごく素敵で楽しいです!」というご意見は悲しいことにありませんでした。

ただネガティブなコメントが多いことからも、建設業界がいかに人手不足問題に真摯に向き合わないといけないかがわかりましたね。

今後、国側も何らかの手段を取っていくと思われますので、業界の変化を共に見守っていきましょう。


この記事の内容は以下の動画で解説しています。

理解を深めたい方はこちらの動画もご覧ください。

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