ChatGPTの施工管理技術検定の解答は?|AIは経験記述できるのか検証
施工管理技術検定の経験記述、どのように対策していますか。
ChatGPTを活用した試験準備の可能性を検証しました。
令和6年度の2級土木施工管理技術第二次検定を例に、ChatGPTに道路舗装工事の品質管理について解答してもらいました。
ICT施工が普及する中で、施工管理技術検定対策でもAIを活用できます。
試験勉強に新たな視点を加えたい方、必見の内容です。
ChatGPTに聞いてみた施工管理技術検定の問題
令和6年度の2級土木施工管理技術第二次検定の問題を、ChatGPTに聞いてみました。
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自分の経験した工事について、名称や内容を問われています。
さらに品質管理と工程管理について、現場状況と技術的課題、解決するための対応処置についての問題です。
令和6年度から施工管理技術検定は経験記述の出題傾向が変わっています。
2級土木施工管理技術検定については以下の記事で解説しています。
今回は問題1および設問1について、ChatGPTに聞いてみました。
ChatGPTが考える施工管理技術検定の経験記述
ChatGPTは実際に工事を経験していません。
そのため「道路舗装工事を例として」と条件を付けました。
道路舗装工事の品質管理に関し次の事項について具体的に記述しなさい。
具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の“技術的課題”と“技術的課題を解決するために検討した項目”と“対応措置”について記述せよ。
ChatGPTからは以下の解答がありました。
道路舗装工事の品質管理においては、現場の具体的な状況に応じた技術的課題を特定し、それらを解決するための適切な対応が求められます。
以下に、具体的な現場状況と特に留意すべき品質管理上の技術的課題、そしてそれらの課題を解決するために検討した項目と対応処置について述べます。
(1) 具体的な現場状況と特に留意した品質管理上の技術的課題
ある都市部の主要幹線道路の舗装工事現場を例に挙げます。 この現場では、以下の状況と課題が存在しました。
◆高交通量:日中の交通量が非常に多く、工事による交通規制が渋滞を引き起こす可能性が高いため、施工時間帯の選定が重要でした。
◆周辺環境への配慮:商業施設や住宅地が隣接しており、騒音や振動、 粉じんなどの環境影響を最小限に抑える必要がありました。
◆既存インフラとの調整:地下には上下水道やガス管などの既存インフラが埋設されており、これらを損傷しないよう慎重な施工が求められました。
これらの現場状況に対し、以下の品質管理上の技術的課題が特に留意されました。
●施工スケジュールの最適化:交通量の多い時間帯を避け、夜間や早朝に施工を行うことで、 交通への影響を最小限に抑える必要がありました。
●環境影響の低減騒音や振動、粉じんの発生を抑えるための対策が求められました。
●既存インフラの保護地下埋設物の位置を正確に把握し、損傷を防ぐための施工方法を検討する必要がありました。
(2) (1) で記述した技術的課題を解決するために検討した項目とその対応処置
上記の技術的課題を解決するため、以下の項目を検討し、 対応処置を実施しました。
▶施工スケジュールの最適化
・夜間施工の実施:交通量の少ない夜間に施工を行うことで、交通渋滞の発生を防ぎました。
・迅速な施工体制の構築:作業員の増員や最新機械の導入により、施工時間の短縮を図りました。
▶環境影響の低減
・低騒音・低振動機械の使用:騒音や振動の少ない施工機械を選定・使用することで、 周辺環境への影響を低減しました。
・防音・防じん対策の実施:防音シートの設置や散水による粉じん抑制などの対策を講じました。
▶既存インフラの保護
・事前調査の徹底:地下埋設物の位置を詳細に調査し、施工図面に反映させました。
・非破壊検査技術の活用:地中レーダーなどの非破壊検査技術を用いて、埋設物の位置を確認し、損傷を防ぎました。
これらの対応により、施工品質を確保しつつ、周辺環境や既存インフラへの影響を最小限に抑えることができました。
ChatGPTは道路舗装工事の条件から、都市部幹線道路の舗装工事を挙げました。
その技術的課題は、以下の3つです。
- 道路交通量の多さ
- 周辺環境への配慮
- 既存インフラとの調整
さらにこの技術的課題に対して、留意すべき事項と対応処置は以下だと主張します。
- 施工スケジュールの最適化
- 夜間施工の実施
- 迅速な施工体制の構築
- 環境影響の低減
- 低騒音・低振動機械の使用
- 防音・防じん対策の実施
- 既存インフラの保護
- 事前調査の徹底
- 非破壊検査技術の活用
対象を破損させずに調査する検査方法です。
ここでは、地中レーダーで埋設物の位置を確認する方法を挙げています。
ChatGPTの解答は、堅実な内容といえます。
ChatGPTの解答は少し長め
実際の試験では、ChatGPTの文章量を解答欄には書けません。
ChatGPTは文字数の指示も可能です。
「150文字以内で」「200文字程度で」のように文字数制限すると、解答欄にも記載できる長さになるでしょう。
今回は検証のため文字数制限は行いませんでした。
要約して解答欄に記載できる長さになれば、精度の高い経験記述といえます。
施工管理技術検定の解答内容としてはなかなか良い
ChatGPTの解答は、間違った内容も含まれずなかなか良いといえます。
施工管理技術検定の経験記述は、明確な答えがありません。
4択問題や選択肢から選ぶ穴埋め問題とは違うため、受検者も勉強方法に悩むでしょう。
ChatGPTの解答を試験勉強に使う方法は、1つの選択肢になります。
ぜひ有効活用してください。
まとめ:ChatGPTの施工管理技術検定の解答は活用できる!
ChatGPTの解答は、施工管理技術検定の経験記述対策に使えます。
今回は2級土木施工管理技術検定を例に挙げましたが、建築や電気工事でも活用できます。
文字数の制限を付けたり、必要であれば工事例を出したりすると、より精度の高い解答が得られるでしょう。
令和6年度の施工管理技術検定の解説記事はこちらから確認可能です。
土木以外の検定についても解説しているので、受検予定の方はご確認ください。
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