施工管理の資格一覧|7種類の特徴・難易度・受験資格を徹底解説【2025年最新版】

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施工管理の資格は全部で7種類あり、それぞれに1級と2級が存在します。
「どの資格を取ればキャリアに有利?」「難易度や合格率はどう違うの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、施工管理技士の資格の種類・特徴・難易度・受験資格を2025年最新情報に基づいて徹底解説します。さらに、改正ポイントや効率的な勉強法、資格取得によるメリットも整理しました。

この記事でわかること

  • 施工管理技士とは何か、資格の法的位置づけ
  • 7種類の資格の違いと1級・2級の役割
  • 最新の難易度ランキングと合格率データ
  • 令和6年度からの改正(技士補制度など)
  • 取得するメリットとキャリアの広げ方

建設業界でキャリアアップを目指す方や、これから施工管理を学びたい方に役立つ内容となっています。

YouTubeもやってるので是非ご覧ください👷

施工管理技士とは?資格の必要性と役割

施工管理技士は、建設工事の品質・工程・安全・原価を総合的に管理する国家資格です。

現場を支える“司令塔”のような存在であり、建設業界に欠かせません。資格があることで、より大きな責任と裁量を持ち、キャリアの幅が大きく広がります。

国家資格としての位置づけ

施工管理技士は、国土交通省が定める技術検定試験に合格して取得できる国家資格です。
資格区分は以下の通りです。

  • 1級:監理技術者・主任技術者として大規模工事を担当可能
  • 2級:主任技術者として中小規模工事を担当可能
  • 専門分野別に7種類:建築・土木・電気工事・管工事・電気通信工事・造園・建設機械

→ 計14資格に分かれ、担当できる工事の範囲が明確に決められています。

建設業法に基づく法的根拠

建設業法第26条・第26条の2では、現場に必ず技術者を配置するよう規定しています。
具体的には以下のように区分されます。

  • 主任技術者:すべての工事に必須
  • 監理技術者:発注者から直接受注し、下請契約総額が
    • 4,000万円以上(建築一式は6,000万円以上)の場合に必須

法律で義務づけられているため、資格を持つ人材がいなければ工事を受注できないケースもあります。

「主任技術者」と「監理技術者」の関係

施工管理技士は、資格のグレードによって担える役職が変わります。

  • 2級施工管理技士:主任技術者として配置可能
  • 1級施工管理技士:主任技術者+監理技術者として配置可能

特に公共工事や大規模工事では「監理技術者」が不可欠。そのため1級施工管理技士は企業にとって最重要の人材といえるでしょう。

施工管理技士の種類一覧(7種類)

施工管理技士は、建築・土木・設備・電気通信・造園・建設機械といった分野ごとに7種類に分かれており、それぞれに1級と2級があります。1級は監理技術者として大規模工事を任される一方、2級は主任技術者として中小規模の現場に配置されるのが大きな違いです。ここでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

建築施工管理技士

ビルや住宅、商業施設など建築工事全般を対象とする資格です。1級は高層ビルや大型施設など大規模工事に対応でき、監理技術者として活躍できます。2級は戸建て住宅や中小規模の工事を対象とし、主任技術者として現場に立ちます。特に2級は「建築」「躯体」「仕上げ」に分かれており、取得した区分に応じて担当できる工事が限定される点が特徴です。

土木施工管理技士

道路、橋、トンネル、ダムといった社会インフラを扱う資格です。1級は大規模な公共事業やインフラ整備で監理技術者として従事可能で、2級は舗装工事や補修工事など比較的小規模な土木工事を担当します。インフラ整備の需要が安定しているため、資格の活用範囲が広いのも魅力です。

管工事施工管理技士

空調設備や給排水設備、ガス管やダクト工事など、建物に欠かせない配管工事を管理します。1級は大規模な設備工事の監理技術者に対応でき、2級は住宅や小規模な施設を中心に主任技術者として配置されます。管工事は不具合が大事故につながるため、正確性と責任の重さが強調される分野です。

電気工事施工管理技士

建物の照明や配電、変電設備、発電所関連など電気設備工事を統括する資格です。1級は発電所や高層ビルなど大規模な設備工事に対応でき、2級は戸建てや小規模施設に限定されます。特定建設業では営業所ごとに1級の有資格者を配置する義務があるため、非常に需要の高い資格といえます。

電気通信工事施工管理技士

2019年に新設された比較的新しい資格で、光ファイバーの敷設や通信基地局、LAN工事などを対象とします。1級は大規模な通信インフラ整備に携われ、2級は小規模な通信工事の主任技術者として活躍します。5GやIoTの普及とともに注目度が増している資格です。

造園施工管理技士

公園や庭園、道路の緑化や屋上庭園といった造園工事を管理します。1級は都市緑化や公共の大規模造園工事で監理技術者に、2級は住宅の庭や小規模公園整備の主任技術者に従事できます。景観や環境への意識の高まりから需要が安定しており、今後も活躍の場が広がる資格です。

建設機械施工技士

ショベルカーやブルドーザー、クレーンなどの重機を使う工事を対象とします。1級はすべての種類の建設機械を扱えるのに対し、2級は取得した機械の種別に限定されます。施工だけでなく整備や点検、安全管理まで求められる専門性の高い資格です。

【一覧表あり】施工管理技士資格の難易度・合格率比較

施工管理技士は資格の種類によって合格率が大きく異なります。特に一次検定は知識中心、二次検定は実務経験に基づいた記述中心で難易度も変わるため、どの資格を受けるか選ぶ際に合格率の比較は欠かせません。以下に直近データをまとめました。

1級施工管理技士(令和5年度目安)

資格種類一次検定合格率二次検定合格率傾向・特徴
建設機械約30%約61%一次が最難関クラス
造園約35%約43%記述で苦戦する受験者が多い
管工事約37%約62%二次は比較的高め
電気工事約41%約53%安定して中難度
建築約42%約46%受験者数が最も多い定番
土木約49%約33%二次が低く、実務力がカギ
電気通信約51%約37%新設資格で二次が難関

2級施工管理技士(令和5年度目安)

資格種類一次検定合格率二次検定合格率傾向・特徴
建築約44%約63%学習しやすい定番資格
電気工事約44%約43%バランス型だが二次はやや低め
造園約52%約52%安定した合格率
土木約54%約63%公共工事需要が安定
建設機械約46%約73%二次が非常に高く狙いやすい
電気通信約61%約36%二次が難しく壁になりやすい
管工事約70%約82%最も合格しやすい資格

初学者におすすめの資格

特に未経験や初学者に向いているのは、以下の3つです。

  • 2級管工事施工管理技士(合格率が最も高い)
  • 2級建設機械施工管理技士(二次で高得点を狙いやすい)
  • 2級土木施工管理技士(公共工事需要が多くキャリアにつながりやすい)

これらは合格率が高めで受験資格のハードルも低いため、最初の一歩として取り組みやすい分野です。

施工管理技士の受験資格と改正ポイント

施工管理技士の受験資格は「1級」と「2級」で条件が異なります。また、令和6年度から大幅な見直しが行われ、若手でも早く挑戦できるように制度が緩和されました。ここではその違いと改正内容を整理します。

1級と2級の受験資格の違い

1級と2級は、受験可能年齢や必要な実務経験の年数に差があります。特に一次検定と二次検定で条件が分かれている点に注意が必要です。

区分一次検定(学科)二次検定(実地)
1級19歳以上なら誰でも受験可一次合格後、5年以上の実務経験が必要(特定分野は3年以上でも可)
2級17歳以上なら誰でも受験可一次合格後、3年以上の実務経験が必要(建設機械種目は2年以上)

一次検定は学歴や職歴を問わず受験できるようになったため、在学中にチャレンジする人も増えています。

学歴・実務経験の要件

従来は最終学歴によって実務経験年数が細かく決められていました。たとえば大学の指定学科卒は3年、高校卒は10年といったように条件に差がありました。しかし改正により、学歴による細かな区分は撤廃され、一次試験は年齢基準のみ、二次試験で必要な実務経験年数が統一されました。

これにより、学歴に縛られず誰でも平等に挑戦できる制度へと変わっています。

令和6年度からの変更点(施工管理技士補の新設)

法改正の大きなポイントは「施工管理技士補」の新設です。

  • 施工管理技士補とは?
    一次検定(学科試験)に合格した時点で付与される資格
  • 区分
    • 1級施工管理技士補:監理技術者補佐として現場に配置可能
    • 2級施工管理技士補:法的な効力はないが、資格取得意欲の証明になる
  • 目的
    監理技術者不足を補うために制度化。1級補がいれば監理技術者が複数現場を兼任できるようになった

この改正により、若手技術者が早い段階から現場経験を積める仕組みが整いました。

施工管理技士試験の内容と対策

施工管理技士の資格は、一次検定(学科試験)二次検定(実地試験)の両方に合格することで取得できます。どちらも内容が異なるため、それぞれの特徴を理解した上で効率的に準備を進めることが重要です。

学科試験・実地試験の流れ

試験は以下の二段階で構成されています。

  • 一次検定(学科)
    施工管理の基礎知識、法規、安全管理などを中心に出題。形式はマークシート式。
  • 二次検定(実地)
    施工経験や施工管理の応用力を問う記述式。自身の実務経験を具体的に書かせる問題も多い。

一次は知識重視、二次は経験や論理的な説明力が重視される点が大きな違いです。

1級と2級の出題範囲の違い

1級と2級では問われる内容の範囲や深さが異なります。

  • 1級
    大規模工事を前提とした問題が中心。品質管理、安全管理、原価管理など、より幅広い専門知識が求められる。特に二次検定では「施工経験記述」が重視され、現場での具体的な対応力が合否を分ける。
  • 2級
    中小規模工事を前提とするため、内容はやや基礎的。ただし区分(建築、躯体、仕上げなど)により出題分野が異なる。初学者でも学習しやすいが、記述式では実務の理解が必要。

効率的な勉強法・おすすめ教材

合格のためには、計画的な学習と過去問演習が欠かせません。おすすめの取り組み方は以下の通りです。

  1. スケジュールを立てる
    試験日から逆算し、科目ごとに学習計画を作成する。
  2. 過去問を徹底的に解く
    出題傾向を把握し、頻出分野を重点的に学習する。
  3. 実務経験を知識に結びつける
    二次検定では「自分の現場経験」をベースに記述する必要があるため、日々の業務を振り返って整理しておく。
  4. 通信講座や対策講習を活用
    独学で難しい場合は、映像講座や模擬試験で効率的に知識を定着させる。

特に二次試験は「正しい内容を、制限時間内に、わかりやすく書けるか」が合否を分けるため、過去問を使った練習が必須です。

施工管理資格を取得するメリット

施工管理技士の資格を取ることで得られるメリットは非常に大きく、キャリア形成や収入面にも直結します。ここでは代表的なポイントを整理します。

キャリアアップ・転職に有利

施工管理技士は建設現場に必ず配置が求められるため、資格を持つだけで採用ニーズが高まります。
資格がある人材は現場責任者として扱われることが多く、昇進や昇格の条件に直結するケースも少なくありません。転職市場においても「有資格者歓迎」「資格手当あり」といった求人が多く、有利に働きます。

年収・給与アップにつながる

施工管理技士には資格手当を支給する会社が多く、毎月5,000円〜50,000円程度が加算される例もあります。
さらに1級を取得すると監理技術者として大規模工事に関われるため、役職手当やプロジェクト単位の評価も加わり、年収アップにつながりやすいのが特徴です。

公共工事や大規模案件の受注に必要

国や自治体が発注する公共工事や大規模案件では、監理技術者や主任技術者の配置が義務づけられています。
つまり資格を持つ人材がいなければ、企業としてそもそも工事を受注できない場合もあります。企業にとっても必要不可欠な資格であり、保持していることで会社からの評価も高まります。

独立・フリーランスの選択肢が広がる

資格を活かして独立し、自分の会社を立ち上げる人もいます。監理技術者や主任技術者は法律で必須とされるため、資格を保有していればフリーランスとして登録し、現場に配置される働き方も可能です。将来的に「独立して働きたい」と考える人にとっても、大きな武器になります。

自分に合った施工管理資格の選び方

施工管理技士の資格は7種類・1級2級あわせて14区分もあるため、「どれを目指せばいいのか迷う」という方も多いはずです。ここでは、自分に合った資格を選ぶための視点を紹介します。

専門分野・キャリア目標から逆算する

まずは「どの分野で長くキャリアを築きたいか」を考えることが大切です。
建築なら住宅から商業施設まで幅広い需要があり、土木ならインフラ整備で公共工事が安定しています。電気や電気通信は今後ますます需要が高まり、管工事や造園、建設機械も専門性の高い現場で活躍できます。

どの分野でも施工管理技士が必須とされるため、将来どんな現場で働きたいかをイメージして資格を選ぶのが最も合理的です。

1級と2級どちらを狙うべきか

  • 2級は受験資格が緩和されており、17歳以上なら挑戦可能です。比較的取りやすく、まず現場経験を積みながらキャリアをスタートしたい人に向いています。
  • 1級は監理技術者になれるため、大規模工事や公共工事を担当したい人に必須です。実務経験が必要なためハードルは上がりますが、その分給与・ポジションともに上を目指せます。

「現場に早く出たいなら2級、長期的にキャリアを築くなら1級」と考えるとわかりやすいでしょう。

未経験者におすすめのステップ

未経験から建設業界に入る場合は、いきなり1級を目指すよりも2級から挑戦するルートが現実的です。2級で基礎を身につけた後に、実務経験を重ねて1級にステップアップすれば、スムーズにキャリアを広げられます。

特に「2級管工事」や「2級建設機械」は合格率が高く、初心者の入り口として選ばれやすい資格です。

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まとめ|施工管理の資格を取得してキャリアの幅を広げよう

施工管理技士は、建設現場の工程・品質・安全・原価を担う国家資格であり、建築・土木・電気など7種類に分かれています。1級と2級で担当できる工事規模や役割も異なり、キャリアの方向性に応じて選ぶことが重要です。

資格を取得することで、キャリアアップや年収増加、公共工事への参画、さらには独立といった多くのメリットが得られます。未経験から挑戦するなら2級から、大規模案件や監理技術者を目指すなら1級へと進むのが現実的なステップです。

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