令和6年度建築・土木施工管理技術第二次検定はどうなる?改正後のできる対策は?
「施工管理第二次検定ってどう対策したらいい?」
「建築・土木はどんな変更点があるの?」
令和6年度の、建築・土木施工管理技術第二次検定を受検する人は、対策を始めているでしょう。
本記事では、施工管理技士[合格]のプロひげごろーさんに伺った、第二次検定の変更点や対策を解説しています。
改正後初となる、令和6年度の施工管理技術第二次検定。
ひげごろーさんは「例年通り自分の経験した工事を書けることがまず大きなポイント」と言います。
例年との変更点を比較しつつ、出来る対策を学びましょう。
建築・土木施工管理技術第二次検定の変更点
令和6年度、施工管理技術検定は改正がありました。
第二次検定ではどのような変更点があるでしょうか。
- ルール改正について
- 具体的な内容
- よくあるコメント・意見
上記に分けて説明します。
令和6年度からのルール改正
今までの施工管理第二次検定では、自分の経験した工事を記入して解答する方式でした。
しかし、この方式では実務経験がなくても事例を丸暗記で記述すれば合格できました。
不正が目立ったことから、令和6年度からルール改正されます。
令和2年に技術検定不正受検防止対策委員会にて、暗記できない試験内容に変えると提言されたのです。
令和6年度から施工管理技術第二次検定は変わります。
自分の経験した工事であっても、丸暗記だけでは合格できません。
経験した工事を記述ではなく工事概要が提示される方式に変更
建築・土木それぞれの施工管理技術検定実施団体からは、試験方式について提言がありました。
今までは経験した工事を記述していましたが、工事概要が提示される方式に変更される、という内容です。
建築施工管理技術検定
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土木施工管理技術検定
技術検定不正受検防止対策委員会で話し合いが行われた令和3年度以降から、少しずつひねった問題が出題されていました。
品質管理について問うのではなく、「施工前に留意したことは?」「施工後に留意したことは?」と少しひねった出題形式でした。
令和6年度からはさらに大きく変更され、自分の経験した工事について問われることはありません。
1級建築のポイント
提示される工事概要が、どのような工事か分かりません。
そのため、経験した工事の種類によっては回答が難しくなります。
マンション工事しか経験していないのにビル工事の問題が出題されたり、
木造工事しか経験ないのにRC工事が出たりする可能性が十分にあり得ます。
一式工事を経験したことのある、元請会社であればそこまで困りません。
しかし一式工事を請け負っていない、専門的な工事を行っている会社に属していれば大変です。
問題で用意される工事概要が、1パターンであるか複数パターンであるかは現時点では分かりません。
2級建築のポイント
2級の場合は、次の3つに分けると提言されています。
- 建築一式
- 躯体
- 仕上げ
複数提示された工事概要のうち1つを選んで解答します。
そのため、自分が解答できる工事の種類を選んで解答できます。
木造や鉄骨など、自分の得意としているモデル工事が出題されるとは限らない点は大きなポイントです。
1級・2級土木のポイント
土木の場合は建築と比べて詳しい内容ではありませんが、2月時点で試験内容が変わることが発表されていました。
「幅広い視点から経験を確認する問題に見直しをする」、と提言されています。
- 土木と同じように工事概要が提示されるのではないか?
- 数パターンの工事事例ではないか?
- どの季節に施行?どういうことを留意すべき?など聞かれるのではないか?
土工またはコンクリート以外が出題されると、受検者にとっては厳しいです。
そのため、土・コンクリート・安全管理は幅広く知識を持っておきましょう。
第一次検定で学んだ内容を第二次検定に流用して記述する試験内容であれば、今までのレベルと整合性が取れます。
経験していない工事が出るのは不公平ではない
経験していない工事が出題される可能性に対し、不公平ではないかという意見が出ます。
実際に「足場しか経験ないから不公平」「下水工事しかやってない」のようなコメントが、ひげごろーさんの元にも寄せられました。
しかし、どんな人であっても「施工管理技士」を取得した段階でどの工事でもできます。
経験/未経験は関係なく、です。
「代表的な工種は学んでおかないとだめだよね」という試験団体の思いは、不公平とは言えないのです。
建築・土木施工管理技術第二次検定の対策
令和6年度の第二次検定試験のスケジュールは、次の通りです。
- 1級土木:10月6日
- 1級建築:10月20日
- 2級土木:10月27日
- 2級建築:11月24日
1級土木を受検する人以外は、他の試験がどう変わったかを確認しましょう。
変更点が分かれば、対策ができます。
さらにできる対策として、まずは例年通り自分の工事について書けるようになりましょう。
意外とできていない人が多く、聞かれたことに対して答えの文章を書ける能力はとても大事です。
「環境が変わったらどうなる?」「市街地の注意点は何?」のように状況が変化した場合どうなるかを考えましょう。
どのようなときに工事が遅延するか、どのようにリカバリーするか、これらも状況によって変わってきます。
品質管理であれば、季節や水が関係してきます。
高所作業なのか?重機作業なのか?も安全にかかわる大事なポイントです。
これらが答えられるように対策してください。
自分の経験した工事をアウトプットでき、幅広く多角的に捉えられるようになれれば、第二次検定は怖くありません。
改正後初の施工管理技術検定のポイントは第二次検定
第一次検定は試験のボーダーラインが下がるほど難易度が上がったとは言えません。
土木は少し難しかったので、合格率が下がる可能性もあります。
第一次検定については、こちらの記事で詳しく解説しています。
今年は第二次検定が大きなポイントになります。
そこまでビビらず、よく問題文を読んで挑戦してください。
自分の経験したことをアウトプットするのが基本です。
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まとめ:建築・土木施工管理技術第二次検定は自分の工事をアウトプットできることが大前提
建築・土木ともに施工管理技術第二次検定は、自分の経験した工事をアウトプットできることが大前提です。
改正後初めてで大きな変更点がありますが、基本に忠実に対策しましょう。
- 経験した工事を記述ではなく工事概要が提示される方式に変更
- 対策の基本は自分の経験した工事を書けること
- 先に第二次検定があった試験はどのような変化があったか確認する
第二次検定実施後は、ひげごろーさんを再度招いて解説いただきます。
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この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。