建設業の人手不足!技能者・職人編|とび・大工・左官・鉄筋・配管の10年後
約10年後である2035年、建設業界の人手はどうなるかご存知ですか?
技能者・職人についてはすでに人手不足であるというコメントも頂くことがあります。
詳しくは技能職・職人の人手不足についてYoutubeに頂いたコメントを、下記記事で紹介・解説しています。
本記事では、具体的な数字を用いて、2035年の技能者・職人の人手不足について解説します。
2035年は技能者・職人は減少するという推計が出ています。
用いるのは国勢調査の結果です。
国勢調査の結果は最新のものが2020年です。
現在である2024年と、2035年のデータは推計値を用いることをご了承ください。
※2024年の現時点は2020年のデータから2025年のデータを推計したものを按分して計算しています。
技能者・職人の2020年の国勢調査の結果
建設経済研究所のレポートによると、2020年時点の全技能者(職人)数は、244万7,480人です。
この中から主要業種である下記業種を本記事では解説します。
- とび職
- 配管従事者
- 型枠大工
- 鉄筋作業従事者
- 大工
- 左官
この6つが2035年にはどのくらい人手不足になるのかを説明していきましょう。
技能者・職人の人手不足①:とび職
まずはとび職の人手不足・10年後の人数について解説します。
2024年は11万2,306人と推計されます。
そして2035年には10万8,049人になるという予想です。
2024年比だと、2035年には96%です。
100人いたら96人になるという計算になります。
技能者・職人の人手不足②:配管従事者
次に配管従事者の人手不足・10年後の人数についてです。
配管従事者とは、空調や衛生のような、空気や水を通す管を取り扱う仕事です。
設備系の仕事と言えます。
2024年には20万5,056人と推計されます。
それが2035年には15万8,348人と推計されます。
2024年比で、2035年には77%になる計算です。
とび職と比べると、減少数は大きくなります。
技能者・職人の人手不足③:型枠大工
続いて型枠大工の人手不足・10年後の人数についてです。
型枠大工とは、コンクリートを打設するときの枠を建てる仕事を指します。
2024年の推計は3万7,098人。
それが2035年には2万7,645人になる推計です。
2024年比で74%になります。
配管従事者よりも、さらに減少割合が大きい予想です。
技能者・職人の人手不足④:鉄筋作業従事者
続いて鉄筋作業従事者の人手不足・10年後の人数についてです。
鉄筋作業従事者は鉄筋工のことを指します。
2024年は2万5,699人と推計されます。
そして2035年には1万7,428人の推計です。
2024年比は67%になります。
67%ということは、約3分の2に減ってしまうということです。
技能者・職人の人手不足⑤:大工
続いて大工の人手不足・10年後の人数についてです。
型枠大工とは違う、木造の家を建てるなどの仕事をします。
2024年では25万2,525人と推計されます。
2035年には15万3,635人まで減ると推計されるのです。
これは2024年比の60%です。
大工も結構減ってしまうことが分かります。
技能者・職人の人手不足⑥:左官
最後は左官の人手不足・10年後の人数についてです。
左官とは、壁を塗るなどの仕事する人を指します。
2024年には4万9,565人の推計です。
2035年には2万9,954人と推計されます。
これは2024年比の60%です。
左官も大工と同じく、6割も減ってしまうと予想されているのです。
技能者全体の人手不足
技能者全体の人手不足・10年後の人数も推計が出ています。
2024年は技能者全体で231万7,782人です。
2035年には193万2,469人と、83%に減ると予想されています。
まとめ:技能者の10年後は減少想定・人手不足になる
建設業の中から、とび職、配管従事者、型枠大工、鉄筋作業従事者、大工、左官の約10年後2035年の推計人数を解説しました。
技能者は減少想定で、減少率は職種によって差があります。
今回は技能者・職人についての解説でした。
合わせて知っていただきたいのが、技術者の人手不足についてです。
人手不足が叫ばれる建設業界の10年後を学んでみてくださいね。
この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。