土木と建築の施工管理の違い6選!未経験者が知っておくと安心する働く環境

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タイトル:施工管理の仕事は建築と土木で違う

施工管理に挑戦しようとして、「土木と建築って何が違うの?」って迷っていませんか?
工事を円滑に進めるための指揮役である、施工管理。
施工管理には、土木や建築、電気、管などの分野があります。

そこで本記事では、土木と建築の施工管理の違いを6つ解説します。
その6つとは、以下の内容です。

  • 勤務場所
  • 工種数
  • 下請け業者
  • 提出書類
  • 検査時の対応
  • デジタル化

未経験から建設業界に飛び込むのに、「こんなはずじゃなかった」のような後悔は避けたいものです。
だからこそ、土木と建築の違いを知り、あなたにあった分野を見つけましょう。

勤務場所:建築は市街地・土木は郊外

勤務場所の違い

建築の施工管理では、市街地に勤務するケースがほとんどです。
一方で土木の場合は、郊外や山奥に勤務します。
この違いは、工事の需要に関係しています。

建築の施工管理:市街地

建築施工管理の場合、市街地のような人が集まる場所が勤務場所になります。
その理由は、人が集まる市街地に建物が必要になるためです。

  • マンションやアパートなどの集合住宅
  • ショッピングモールやスーパーなどの商業施設
  • 病院や学校など公共の建物

郊外や山奥では、これらの建物を多く必要としていません。
より人の集まる市街地だからこそ、建築工事が必要です。

土木の施工管理:郊外

土木施工管理の場合、勤務場所・現場が郊外であるケースも多くあります。
建造物の作る順番では、最初の工事が土木になるためです。

例えば宅地造成の場合、山の木を切って、土を平らにします。
他にもダム建設のように、山奥で現場工事するケースもあります。

また日本全国どのような地方でも、以下の工事・整備は必要です。

  • 道路
  • 下水
  • 河川

そのため、地方でも土木の建設会社は多くあります。

工種数:建築が多く土木が少ない

工種数の違い

工事の種類は、建築が多く、土木は少ないのが現状です。

建築の場合は工事の種類、つまり工種が多く、工事パターンや関わる職人も増えます。
そのため施工管理するには、広く浅く知識が必要とされます。
例えばマンション工事の場合は、基礎工事に始まり、内装や外装・防水工事まで必要です。

ちなみにマンションができるまでの6つの工程については、以下記事で解説しています。
建築工事の種類についても知識が深められるので、ぜひお読みくださいね。

マンションができるまでの6つの工程|建築業界初心者向けの大枠の流れ

2025.05.12

一方で土木工事の場合は、さまざまな職人と関わるケースはありません。
比較的工種数も少なく、建築より狭い範囲といえるでしょう。

下請け業者数:建築が多く土木が少ない

下請け業者数の違い

下請け業者数も工種数と同じく、建築が多く土木は少ない数です。

建築工事では工種数が多いため、下請け業者としてさまざまな施工業者が入ります。

  • 大工
  • 電気工事業者
  • 左官
  • 塗装業者
  • 外構工事業者

たとえ1軒の戸建住宅だとしても、20~30種類の職人・施工業者が関わります。
施工業者の段取りや工程調整するのが、施工管理の仕事です。
いかにうまく調整するかが、腕の見せ所となるでしょう。

一方で土木工事の場合は、下請け業者は数社程度です。
工種数と同じく、建築よりも範囲が狭いといえます。

提出書類:建築よりも土木の方が厳しい傾向

提出書類の違い

施工管理では、現場だけでなく図面や書類を発注者に提出しなければなりません。
その提出書類の厳しさにも、土木と建築で違いがあります。

土木の場合、公共工事で税金を使って施工するケースがほとんどです。
公共工事は、提出書類についてかなり厳しい傾向にあります。

昔はこんな差し戻しも!
「句読点が抜けている」という理由で、書類を差し戻された事例もあります。
昔の話ではありますが、そのくらい公共工事の書類は厳しくチェックされています。

一方で建築工事の場合は、ほとんどが民間。
書類の差し戻しはあっても、体裁上の細かい指摘はありません

検査対応:土木よりも建築の方がドライ

検査時の対応の違い

施工管理では、検査や監理の人が来て、施工の様子や成果物をチェックされる場面があります。
このときの対応も、建築と土木で違います。

土木工事の場合は、職人は作業していても、監督陣は全員待機。
車のためにゲートを開閉するなど、歓待する雰囲気です。

検査も段取りまで行う!
過去の話にはなりますが、高さをレベルで確認する場合、土木では施工業者がセッティングまで行います。
役所の検査員は、セッティングされたレベルを覗けばいいだけです。
施工側が段取り・準備するので、役所の人にはセッティングする技術がなくてもOKでした。

一方で建築工事の場合は、土木ほどの対応はしません。
民間工事でも確認申請の関係で、役所の人が来るケースもありますが、検査担当者がいても構わず作業します。

もちろん役所や国が関係する建築工事では、土木に似た傾向もありますし、対応の正解はありません。
それでも一般的には、土木よりも建築の方がドライな対応であるケースがほとんどです。

デジタル化:建築より土木が進んでいる

デジタル化の違い

デジタル化については、土木の方が建築よりも進んでいる傾向にあります。
例えば公共工事の書類は、クラウド対応で、提出・チェックします。
小さな市町村では紙での対応が残っているかもしれませんが、大きな役所や国土交通省ではクラウド対応です。

一方で建築の場合、土木よりもデジタル化においては遅れが感じられます。
例えば、職人のキャリアや現場管理ツールともいえるCCUSはあまり普及していません。
ちなみにCCUSは、土木では普及が進んでいます。

こんな驚き話も!
実は建築では今でもFAXを使う業者もあります。
他にも手書きの請求書も残っており、やはり土木よりもデジタル化は遅れています。

CCUSや書類提出の方法など、デジタル化の観点では、建築よりも土木が進んでいる状況です。

まとめ:同じ建設業の施工管理でも土木と建築では違う!

土木工事と建築工事では、同じ施工管理でも内容が異なります。
これから施工管理に挑戦したい人は、ぜひこれらの違いを理解した上で、土木または建築の分野を決めてみてください。

違いを知っていれば、「勤務場所が山奥だなんて」「幅広い知識を求められるのは苦手……」のようなミスマッチを起こしません。
ぜひ自分に合った工事で、施工管理に挑戦してくださいね。

建築と土木だけでなく、元請と下請の違いも知ってみませんか?
以下記事では、元請と下請の施工管理の違いを5つ解説しています。

元請と下請の施工管理の違い5選!セコカン初心者向けの分かりやすい解説

2025.10.02

この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。

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