ベテラン社長が明かす施工管理新人時代の3つの壁|乗り越える方法は?
建設業界といえば、「きつい」「覚えることが多い」などのイメージを持つ人もいるでしょう。
実際に施工管理として現場に立つと、右も左もわからない状態からのスタートになります。
前回の記事では、「うらさん」が施工管理新人時代の不安と、それを乗り越えてきた経験を語ってくれました。
うらさんは、「できないと焦るのではなく、現場へ足を運び続けることが重要」だと話しています。
そこで本記事では視点を変えて、経営者である「岩井社長」自身が18歳で現場に飛び込んだ40年前を振り返り。
具体的には以下の3つのテーマを軸に、当時のリアルな経験を紹介します。
- 覚えることが多すぎる問題
- 職人との人間関係の築き方
- 仕事のプレッシャーとの向き合い方
時代背景は違っても、現場で戸惑うポイントの本質は変わっていません。
新人時代の壁にぶつかっている人にとって、乗り越えるヒントになるはずです。
施工管理の壁①:覚えることが多すぎる

岩井社長がまず挙げたのは「覚えることの多さ」です。
発電機、コンプレッサー、重機の種類。
現場に出た瞬間から、専門用語の洪水に飲み込まれます。
写真の撮り方、計算方法、職人との会話に出てくる言葉ひとつひとつ、まるで外国に来たような感覚です。
さらに工事現場は、現場ごとに言葉の名前・呼び方も変わるため、慣れるまでの情報量が桁違いだと岩井社長は振り返ります。
とくに昔は、今のように情報がなかったので、聞くしかありませんでした。
ただし岩井社長は、それだけに頼ると「分かったふりができてしまう」点に注意が必要だと語ります。
答えを知っていても、あえて職人や上司に聞いてみる。
この一手間が、現場での信頼関係を育てていくでしょう。
もちろん、何でも人に聞くのは違います。
それでも「調べたんですけど、○○で合っていますか?」のように、自力で調べながら会話を大切にできると壁を乗り越えられるでしょう。
施工管理の壁②:職人との人間関係

18歳で高卒入社した岩井社長は、現場監督(施工管理)として、年上の職人たちを指揮する立場になります。
経験も年齢も自分より上の相手に指示を出さなければならない状況、これが壁になりました。
そこで岩井社長は、プライベート感を出して距離を縮め、壁を乗り越えます。
例えば、休憩中のタバコの時間。出身地について話すのは、手っ取り早く距離を縮められるでしょう。
さらに当時は、プロ野球や競馬、女性関係の話が鉄板ネタでした。
仕事の話だけでは築けない関係を、プライベートな会話が橋渡ししてくれるのは、40年前も今も変わりません。
これについては現場に限らず、どんな仕事でも必要とされる人間関係の構築方法です。
施工管理の壁③:仕事のプレッシャーが大きい

もうひとつの大きな壁が、「失敗してはいけない」プレッシャーです。
土木でいえば丁張り、建築ならば遣り方や墨出しといった、基準づくりはプレッシャーのかかる仕事の代表例。
このプレッシャーは、現場をこなして慣れていくしかありません。
岩井社長はプレッシャーがかかった現場として、担当していた下水道工事を挙げました。
地下数十メートルの立坑からもう一方の立坑へ、推進管を押し進めていく特殊な工事です。
その方向と高さを自分の測量ひとつで決めるのには、責任の重さを感じたと話します。

「間違えて、住宅の下を掘ったやつもいたんだよな」と先輩の脅し文句。
道路や下水道は間違えたら形そのものが変わってしまうのです。
新人には、相当な重圧だったでしょう。
ただしこれは壁を乗り越えただけでなく、良い勉強にもなったと話します。
10代でこの緊張感を経験し「間違えてはいけない」の感覚が体に染みつき、それが適度な緊張感・慎重さにつながっているのです。
だからこそ今も、作った資料は必ず2回以上チェックするのが習慣です。
まとめ:「終わらない工事はない」から壁は乗り越えられる
前回のうらさんの記事と同じく、岩井社長は「終わらない工事はない」とアドバイスします。
24時間営業の飲食店のようにエンドレスで続く仕事とは違い、現場・工事には必ず区切りが来るからです。
覚えることの多さも、職人との関係づくりも、プレッシャーも、乗り越えた先には必ず完成・終わりが待っている。
それが施工管理という仕事の面白さなのかもしれません。
うらさんの戸建て施工管理の新人時代のリアルな話・アドバイスはこちらからどうぞ!
この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。
