2級管工事施工管理技術第二次検定は経験記述がなくなった!令和6年度の問題を解説
令和6年度は施工管理技術検定の試験内容について大きな見直しが実施された年です。
建築や電気工事の試験では、経験記述がなくなり話題となりました。
2024年11月17日に実施された2級管工事施工管理技術検定でも、経験記述がなくなりました。
国土交通省の提言通り、丸暗記・不正対策として問題を見直された結果です。
本記事では令和5年度と6年度の、管工事施工管理技術第二次検定の試験問題を比較。
経験記述がなくなりどのように変化したのか解説しています。
令和7年度以降の受検を検討している方は、変更点を知り対策に活かしてください。
経験記述有:令和5年度の2級管工事施工管理技術第二次検定
令和5年度と6年度でどのように問題が変わったでしょうか。
まずは令和5年度の問題について解説します。
令和5年度の経験記述形式問題
令和5年度は、自身の行った管工事について経験を記述する形式の問題が出題されました。
経験した管工事のうち代表的な工事を1つ選び、以下の問題に解答。
- 工事名、工事場所、設備工事概要、現場での立場や役割
- 「品質管理」上でとくに重要と考えたことと措置や対策
- 「安全管理」上でとくに重要と考えたことと措置や対策
経験した工事を記載して、与えられたテーマに対して対策を解答する問題形式です。
令和5年度の経験記述以外の問題
経験記述以外には、空調または衛生についての選択問題がありました。
管工事は設備工事であり、空調と衛生に分けられます。
選択した1つのテーマについて、4つの留意事項について記載する問題です。
空調設備工事の場合
空調の取り付け条件が与えられており、以下の留意事項について記述する形式です。
- 冷媒管の吊り
- 配管完了後の冷媒管またはドレン管の試験
- 給排気ダクトの施工
- 給排気口の外壁面への取り付け
衛生設備工事の場合
便所の施工条件が与えられており、以下の留意事項について記述する形式です。
- 管の切断または切断面の処理
- 管の接合
- 横走り配管の勾配または吊り
- 配管完了後の試験
経験記述無:令和6年度の2級管工事施工管理技術第二次検定
令和6年度の問題からは、経験記述形式の出題がなくなりました。
不正解答防止の観点から、令和6年度以降は問題内容を見直すとされていたからです。
———-
———-
この見直しにより、経験記述形式の問題がなくなったといえます。
さらに令和5年度に選択問題として出題していた、留意事項の設問数が増えました。
空調設備工事の場合
設問1では与えられた施工条件と4つの留意事項が問われており、令和5年度と同じ形式の問題です。
設問2は令和6年度から新たに設けられました。
空冷ヒートポンプ式パッケージ形空気調和機の特徴、試運転時に実施すべき技術的事項の2つが問われています。
———-
———-
特徴と技術的事項については、令和5年度にはなかった問題です。
衛生設備工事の場合
衛生設備として排水管についての施工条件と4つの留意事項が問われています。
ここまでは令和5年度と同じ形式の問題といえます。
空調と同じく、設問2が新たに設けられました。
硬質ポリ塩化ビニル管の特徴、埋設配管時に敷設後の埋戻し前に実施すべき技術的事項の2つが問われています。
———-
———-
衛生の場合も、特徴と技術的事項については、令和5年度にはなかった問題です。
まとめ:2級管工事施工管理技術第二次検定では経験記述がなくなった
令和6年度から2級管工事施工管理技術検定では経験記述が廃止され、選択問題が拡充されました。
これにより丸暗記による不正防止が図られています。
変更点を把握し、次回の試験対策に役立てましょう。
なくなった:経験記述
増えた:空調または衛生の選択問題で「特徴」と「技術的事項」についての設問
令和6年度の2級管工事施工管理技術第二次検定を受検した人がいましたら、ぜひ施工管理チャンネルの動画にコメントください。
令和6年度から施工管理検定の受検要件が変わっています。
令和7年度の受検を検討している人は、要件も今一度確認してくださいね。
令和6年度の試験内容をもとに、空調・衛生の技術的事項について幅広い知識を身に付けましょう。
過去問や施工管理チャンネル by 株式会社ライズの動画も役立ててください。
この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。