施工管理は何年で一人前?技術者が現場を1人で回すには5年と考える理由
施工管理で一人前になるには何年必要?
技術者の独り立ちって何年目から?
施工管理の技術者として働き始めて、上記の疑問を持つ方は多いです。
最初の1年は先輩について現場の基礎知識を身につけます。
ではそのあと、どのくらいで独り立ちし現場を任せてもらえるのでしょうか。
置かれた環境にもよりますが、施工管理で一人前になるには5年を目標にしましょう。
本記事ではその理由として
- 建通新聞のアンケート結果
- 国家資格が証明する年数
- 経験者の体感
上記3つを解説します。
独り立ちの時期を意識してキャリアパスを準備していくことは、素晴らしい働き方です。
施工管理の技術者として独り立ちするために必要な年数を知り、自身のキャリアパスを描きましょう。
施工管理で一人前になるには何年?アンケートの答えは5年
「現場を任せられる技術者に必要な経験年数は?」というアンケートを建通新聞で行いました。
結果は下記の通りで、5年が一番多い回答でした。
5年:36.5%
10年:24.3%
20年:9.0%
その他:7.9%
3分の1以上の人が5年の経験で一人前と考えています。
さらに3年の回答と合わせると、6割弱の人が5年以内と考えていることが分かります。
建通新聞は読者にアンケートを取っています。
このアンケート結果には読者側の属性が書かれておらず、
会社規模・業種・下請元請の要素は不明です。
様々な要素によって独り立ちまでの期間は変わってくるので抽象的な話と捉えてください。
施工管理検定で一人前になるなら何年?答えは5年
1級第二次施工管理検定に合格すると、1級施工管理技士になれます。
この1級施工管理技士になるのが一人前と考えるとどうでしょうか?
施工管理技術検定1級の実務経験年数は、下記の通りです。
- 1級第一次検定合格後に実務経験5年以上
- 1級第一次検定合格後に特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上
- 1級第一次検定合格後に監理技術者補佐としての実務経験1年以上
- 2級第二次検定合格後に実務経験5年以上(1級第一次検定合格者に限る)
- 2級第二次検定合格後に特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上(1級第一次検定合格者に限る)
監理技術者補佐として~という特殊な場合もありますが、3年または5年の実務経験を積む人がほとんどです。
施工管理検定合格をもって独り立ちと考えても、一人前になるには5年と言えます。
施工管理技術検定は2024年4月に改正されています。
詳しくは施工管理検定の改正!これを見れば分かる5つのポイントにて説明しています。
施工管理で一人前になるなら何年?経験者の体感は5年
経験者の体感としても、5年あれば現場はある程度回せるようになります。
もちろん、工事規模や業種によって多少の差はあるでしょう。
公共土木工事の数千万円規模の工事であれば、5年の経験があればとりあえず現場を回せます。
実行予算の管理のように、5年でも少し難しい部分は除いた考えです。
工事書類の作成、測量や職人の調整のように
物理的に現場を回して終わらせる、ということを今回は指しています。
施工管理の仕事は多岐にわたります。
- 工程管理
- 品質管理
- 予算管理
これらも含めて「全部ができる人になるには?」と考えるのは難しいです。
しかし「現場を任せられるには?」という質問には、5年くらいが1つの目安と回答できます。
まとめ:施工管理で一人前になるなら5年
施工管理で独り立ち・一人前になるには5年が目安です。
- 建通新聞のアンケート:5年以内と考える人が半数以上
- 1級施工管理技士の経験年数:~5年
- 経験者の体感:5年くらいで現場を任せられる
業種や企業規模など環境により多少の差はあります。
これから施工管理の技術者としてキャリアパスを考えるのであれば、5年を一人前の目標にしてください。
この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。