工業高校・高専に求人が集まっている!就職面では私立大学よりも有利になり得る理由は?

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タイトル:大企業への就職はMARCHじゃなくて工業高校

工業高校や高専への求人が増えているのをご存知でしょうか?
人手不足が加速し、企業が優秀な人材を探す中、工業高校や高専に求人が殺到しています。
実は求人倍率が20倍以上にもなっている状況です。

そこで本記事は、工業高校に求人が増える理由や、私立大学との違いを解説。
将来の就職を考えて進路を迷うのであれば、工業高校も良い選択肢になり得ます。

本記事は建設業の倒産が増えている理由でも紹介した、髙木健次さんの建設ビジネスを参考にお伝えします。

建設業の倒産が増えている4つの理由!現場で今何が起きている?

2025.05.12

気になる人はぜひ本もお読みになってくださいね。

工業高校と高専の驚異の求人倍率

工業高校と高専の驚異の求人倍率

髙木さんによると、求人倍率は以下のようになっています。

区分 求人倍率
大学卒 1.7倍
高校卒 3.5倍
工業高校卒 20.6倍

さらに高専になると20~50倍というデータも。

まさに工業高校や高専の学生は、引く手あまたな状況です。
中小企業だけでなく、大手からの求人も増えています

首都圏工業高校の進路指導教諭の話
求人者数は15年前と比較して、5倍にも増えています。
さらに1割以上の学生が、上場企業やそのグループ会社へ就職。
「大学院卒の同僚と働いている」と語る卒業生もいます。

15年前は建設業界が不況だった時期、のような状況もありますが、それでも驚異の求人倍率です。
進学する学生もいる中、1割以上が上場企業へ就職するのも、求人が20.6倍まで高まっている証拠といえます。

工業高校の学生に求人が殺到する理由は?

工業高校卒が就職市場で人気の理由

工業高校の学生に対して求人が殺到する理由として、以下が挙げられます。

  • 2級施工管理技士補など実用性の高い資格を取得している
  • 現場で必要な溶接やCADを経験している
  • 自衛隊や国土交通省などの公的機関も採用している

工業高校の学生は、全国規模の人材争奪戦である、と髙木さんは説明します。

昔は、土木科であれば測量士補のような資格が勧められていました。
しかし今では2級施工管理技士補が高校生でも取得できる時代です。
このような資格取得も人気の一因であるといえるでしょう。

2024年に施工管理技術検定の受検要件が変わりました。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。

【2024年4月~】施工管理検定の改正!これを見れば分かる5つのポイント

2024.07.02

ちなみに、就職する学生の25%が県外就職しています。
とくに九州・東北では、県外就職率が高い傾向にあります。
※県外就職・・・学校のある県とは別の件で就職すること

実務で役立つ資格や技能を取得しているので、工業高校に求人が集まっています。
さらに公的機関からも人気で、学生の争奪戦になっている状況です。

求人があるのに工業高校は減少している

工業高校を取り巻く課題

工業高校の学生に求人が集まる一方で、高校の数は減っています。
1970年代には736校あったのに、2023年には517校まで減少しました。
定員割れの学校もありますし、高専の数が増えたわけでもありません。

就職には独自ルールがある!
高校生の就職の場合、1人1社制と呼ばれる独自ルールがあります。
学校から推薦を受けて応募できるのは原則1社だけ、という法律ではない独自ルールです。
学業に支障をきたさないスケジュールで就職活動できるよう、学校と経済団体で決めています。
しかし会社訪問から進路を決められないため、ミスマッチを起こしてしまう可能性もあります。
そのため、秋田・和歌山・沖縄では複数応募を認めていますが、県によって対応は分かれているのが現状です。

昔からの1人1社制が残っているので、工業高校に学生が集まらない可能性も考えられます。

さらに企業側にも問題があります。
例えば、転職時の応募条件に大学卒以上を求める、幹部職は大学卒以外認めないなどの、硬直的な人事制度です。
たしかに「高卒入社では出世できない会社が多い」の理由で、大学入学する考えもあります。

求人数だけ見ると人気の工業高校。
しかし学校数は減少しており、就職面でも残された課題は多くあります。

私立大学よりも就職面で有利な工業高校

MARCHよりも工業高校?

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工業高校の中には「受験偏差値」が決して高くない学校もありますが就職率は非常に高いです
他方で「受験偏差値」が高くMARCHと呼ばれる都内の有名私立大学でも文系学科は学校に集まる企業求人は少ないです

引用:建設ビジネス|髙木健次

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たしかに工業高校は、そんなに受験偏差値が高い学校ではありません。
しかし偏差値が高い大学に進学するよりも、工業高校の方が就職面では強いといえます。

日本では、以下のような産業で大きなお金が動きます。

  • 製造業
  • 建設業
  • IT

他にも医療など、ものづくりや理系の産業です。

それにもかかわらず、工業高校の数は減り、私立の文系学部が新設され続けました。
工業高校学生の採用が過熱し、新設され続ける私立大学の約2割は経営難である現実を受け止める必要性を、髙木さんは訴えます。

大学の文系学科は、MARCH級でも求人数は多くありません。
就職では工業高校の方が有利な面も持っているので、大学に行けば安牌とはいえない時代になっています。

まとめ:工業高校の求人は増加し就職に有利になっている

工業高校や高専では、求人倍率が20倍を超え、争奪戦状態になっています。
資格取得や経験の面で、企業からのオファーが増えている状況です。
人手不足が加速する中、今後も工業高校には中小企業だけでなく大手からも求人があるでしょう。

一方で私立大学では求人数が多くはありません。
就職だけを考えると、工業高校に行くのも1つの戦略です。

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