1級土木施工管理技術検定|第二次検定の経験記述変更点はどうなった?

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タイトル:施工管理検定数十年ぶりに経験記述が変更

2024年10月6日に行われた、1級土木施工管理技術検定第二次検定。
経験記述の部分が改正されると公表されており、変更点が気になっている人もいるのではないでしょうか。

第二次検定実施前には、ひげごろーさんに改正後の試験の対策についてお話しいただきました。

令和6年度建築・土木施工管理技術第二次検定はどうなる?改正後のできる対策は?

2024.10.01

上記記事でも解説したように、「丸暗記できないような対策をした試験問題へ変更する」と事前に告知されていました。

本記事では実際にどのように経験記述の試験問題が変更されたかを解説します。
1級土木以外の第二次検定を控えている人や、来年度の受検を検討している方はぜひ参考にしてください。

施工管理技術第二次検定の経験記述に関する問題点

これまでの経験記述は丸暗記で解けた

施工管理第二次検定では、丸暗記できてしまう問題点がありました。
工事経験を書いた上で、下記のようなテーマに沿った設問がある形式だったためです。

例えばこんなテーマ

  • 安全管理
  • 品質管理
  • 環境

このテーマについての課題・解決策が問われていました。

「経験記述模範解答例」という本が販売されていた時代もありました。
安全管理であれば「交通誘導員を配置して○○しました」
品質管理であれば「コンクリートには○○をしました」
上記のような鉄板の模範解答があったからです。

これを自分が経験したかのように記述する人もいたようで、不正があると問題になっていました。
実務経験がなければ受検できないのに、「実務経験があります」と偽り丸暗記受検ができる不正です。

国土交通省では令和2年に技術検定不正受検防止対策委員会にて、暗記できない試験内容に変えると提言していましたが、なかなか変わりませんでした。
しかし施工管理検定についての大きな改正のあった今年、ついに出題形式が変わりました。
他の改正内容については、施工管理検定の改正!これを見れば分かる5つのポイントの記事で紹介しています。

【2024年4月~】施工管理検定の改正!これを見れば分かる5つのポイント

2024.07.02

土木施工管理技士の資格を管理している、全国建設研修センターでは下記のように問題変更を公表していました。
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引用:一般財団法人全国建設研修センター|令和6年度以降の土木施工管理技術検定試験問題の見直しについて

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「経験に基づかない解答を防ぐ」と記載されており、「経験していない内容を丸暗記で解答」できないようにすると事前に公表されていたのです。
丸暗記・経験を偽り受検できる不正問題は、今年になって解決へ近づいたと言えます。

令和5(昨年)度の1級土木施工管理技術第二次検定の経験記述問題

これまでの設問はどうだったか?

昨年度の経験記述問題では、下記の問題が出題されました。
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2023年度試験内容1
2023年度試験内容2
引用:一般財団法人全国建設研修センター|令和5年度1級土木施工管理技術検定第二次検定試験問題

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これは昔から変わっていない定番の出題形式パターンです。

今までの出題形式は?

  • 受検者が経験した工事
  • 受検者の立場
  • テーマ(今回は品質管理)に関する課題
  • 課題に対する解決策
  • 現場で対策をした結果

昨年度は品質管理に関する問題でしたが、これが安全管理や環境のようなテーマに変わって出題されます。
そのためそれぞれのテーマに沿った課題や結果を丸暗記で対策できたのです。

令和6年度の1級土木施工管理技術第二次検定の経験記述問題

設問がどう変わったか?

令和6年度(2024年)10月6日に行われた、1級土木施工管理技術検定の第二次検定では、下記の問題が出題されました。
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2024年度試験内容2
2024年度試験内容2
引用:一般財団法人全国建設研修センター|令和6年度1級土木施工管理技術検定第二次検定試験問題

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工事概要について問う点については、例年通りでした。
また〔設問1〕についても昨年度までと似た内容です。
文言は少し違いますが、そこまで変化を感じません。

さらに〔設問2〕として新たに施工計画について問われる問題が出題。
今まで問われたことのない「施工計画」について追加で経験記述が必要になっています。

経験記述問題の変更点は「施工計画」についての問いが増えた

「施工計画」が増えた?あまり変わっていない?

過去の試験では、施工計画について問われたことはありませんでした。
ただし「自分自身の経験した工事を記載する」という主旨は同じです。
テーマが1つから2つに増え新たに施工計画について問われた、これが変更点です。

丸暗記ができない不正対策の設問として効果があるのかは、懐疑的な点もあります。
ボリュームは増えていますが、劇的な変化とは言えません。

1級土木施工管理技術第二次検定を受検した人のコメント

受検者の方のコメント

施工管理チャンネルby株式会社ライズの動画には、10月6日の1級土木施工管理技術検定二次検定を受けた人が何人かコメントをくださいました。

視聴者コメント

いつもは課題が1つでしたが、今年は2つになったので作文の量が倍近くになりました。


課題が2つだとかなり苦戦します。
試験も7~8割近くの人が最後まで残っていました。


2つも課題がありますが、どちらも同じ現場で書かないといけなかったです。
施工計画については試験用紙を見て実体験を書きました。

ボリュームが増えたこと・新しく施工計画に問われたことにより、苦戦した人が多かったようです。
量が倍になれば、解答に必要な時間は増えますよね。
試験は一定時間を過ぎれば退出が許可されていますが、多くの人が最後まで残っていました。

まとめ:土木施工管理技術検定の経験記述は設問が増えた

1級土木施工管理技術検定第二次検定の経験記述については、設問のボリュームが増えました。
ボリュームは増えたものの、劇的な変化は無かったと言えます。

昨年度からの変更点

  • 施工計画について問われた
  • 問われるテーマが1つから2つになった
  • 設問量が増え苦戦した受検者が多かった

建築や電気のような他の施工管理技術検定も、経験記述の変更が予想されています。
同じような変更になるかは分かりませんが、1つのヒントになる可能性はありますよ。

来年度の受検を検討している人は、第一次検定の改正ポイントについて解説した下記記事もあわせてご覧ください。

1級土木・建築施工管理技術検定の試験内容変更点は?レベルや出題範囲が変わった!

2024.09.20

この記事の内容は、以下の動画で解説しています。あわせてご覧ください。

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