1級施工管理技士補と2級施工管理技士はどっちが上位資格?資格手当はどうなるの?
2024年4月に施行管理検定の改正がありました。
とくに受検要件が変わったのは大きな話題です。
受検要件が変わったことで、「1級施工管理技士補と2級施工管理技士はどっちが上位資格か」を決めなければならなくなりました。
より上位である資格の方が、資格手当の金額が高いからです。
本記事では、1級施工管理技士補と2級施工管理技士のどっちが上位資格かを決めなければならない経緯・理由と、その結論を解説します。
結論だけ先にお伝えすると、改正後は1級施工管理技士補よりも2級施工管理技士が上位資格であるという考えが多数派です。
キャリアパスを描く際に、資格の取得は重要です。
これから施工管理検定を受検する方や、異業種から施工管理へ転職する人は、どっちの資格が上位と見なされるかを知っておきましょう。
資格取得の順序を決める上での、手助けになりますよ。
1級施工管理技士補と2級施工管理技士ではどっちが上位資格かを決めなければならない経緯・理由
「1級施工管理技士補よりも2級施工管理技士のどっちが上位資格かなんて決めなくてもいいのでは?」と思う人もいるでしょう。
どちらも勉強しなければ受からない、立派な資格であることは確かです。
- 改正前は2級施工管理技士よりも1級施工管理技士補の方が上位資格と考えられていた
- 改正で1級施工管理技士補は実務経験が不要になった
上記の経緯で、「今後は2級施工管理技士を上位資格にするべきでは?」と話題になったのです。
これを決めなければならない理由は、資格手当。
資格に順位をつけないと、資格手当の金額を決められないからです。
改正前は2級施工管理技士よりも1級施工管理技士補のほうが上位資格と考えられていた
2024年4月に改正される前は、2級施工管理技士よりも1級施工管理技士補のほうが上位資格と考えられていました。
- 1級施工管理技士
- 1級施工管理技士補
- 2級施工管理技士
- 2級施工管理技士補
2級施工管理技士補以外、実務経験が必要だったのです。
よって、2級よりも難しい1級が上位に来るので、2級施工管理技士よりも1級施工管理技士補が上位資格と考えられていました。
改正で1級施工管理技士補は実務経験が不要になった
2024年4月の改正で、1級施工管理技士補が実務経験なしで受検できるようになりました。
19歳以上であれば誰でも受検できるのです。
しかし2級施工管理技士は実務経験が必要です。
例えば1級施工管理技士補は大学生、別の職種の人であっても勉強をすれば資格を取れます。
今までは1級施工管理技士補の下位資格であった2級施工管理技士は、現場で実務経験を積まないと資格を取れません。
改正前には上位資格であった1級施工管理技士補は、実務経験がなく19歳以上であれば誰でも受検ができます。
「2級施工管理技士の方が取得が難しいのでは?」と考えられてしまうのです。
資格に順位をつけないと資格手当が決まらない
1級施工管理技士補と2級施工管理技士のどちらが上位資格かを再度考えなければならない理由が、資格手当です。
資格取得の難易度が上がり専門性が高くなるほど、資格手当の金額が増えるからです。
例えば、1級建築士と2級建築士であれば、1級建築士の方が難しいので手当も高いですよね。
では、1級施工管理技士補と2級施工管理技士ではどうでしょうか?
改正により、1級施工管理技士補の受検要件が易しくなったので考え直す必要があります。
1級施工管理技士補よりも2級施工管理技士が上位資格という意見が多い
2級施工管理技士の方が上位資格という意見が多数派です。
実務経験が必要である点を重視しているからです。
まったく違う職種、例えば美容師の専門学校へ行っていても19歳であれば取れる1級施工管理技士補。
一方、2級施工管理技士は実務経験を積んで取ります。
現場で働くときにより活躍できるのは、やはり(実務)経験を積んでいる2級施工管理技士です。
- 1級施工管理技士
- 2級施工管理技士
- 1級施工管理技士補(実務経験が不要)
- 2級施工管理技士補
資格手当(金額比率):2級施工管理技士は1級施工管理技士補の1.5~2倍
資格手当の金額は会社によって様々です。
具体的な金額ではなく、1級施工管理技士補と2級施工管理技士の資格手当の比率を説明します。
株式会社ライズや、関係会社へ話を伺った結果、2級施工管理技士は1級施工管理技士補の1.5~2倍の資格手当です。
- 1級施工管理技士補は5,000円、2級施工管理技士は7,500円
- 1級施工管理技士補は10,000円、2級施工管理技士は20,000円
このように、上位資格である2級施工管理技士の資格手当は、1級施工管理技士補の1.5~2倍にする会社が多いです。
ちなみに、2級施工管理技士補の資格手当の1.5~2倍の金額が、1級施工管理技士補の資格手当である会社が多いです。
さらに、1級施工管理技士と2級施工管理技士の資格手当の比率も同じく1.5~2倍の金額が多いです。
同じ比率に統一している会社が多いと言えます。
新たな問題:改正前後の1級施工管理技士補はどっちも同じ資格手当?
「改正前の1級施工管理技士補と改正後の1級施工管理技士補は同じ資格手当か」という、新たな問題が発生します。
こちらの問題は、まだ対応を決めかねている会社が多いです。
改正前に1級施工管理技士補を取得した人は、実務経験を積んで資格を取得しています。
何年も現場で施工管理をしている1級施工管理技士補と、実務経験なしで資格を取った1級施工管理技士補。
同じ資格手当では納得いかない方も多く、整合性を取るのが難しいです。
改正前の1級施工管理技士補と改正後の1級施工管理技士補の資格手当、「うちではこうだよ!」とYoutubeのコメント欄で教えていただけると嬉しいです。
コメントはこちらへ:資格手当どっちが高い?2024年4月から経験不要、19歳で取得できる1級施工管理「技士補」。2級の施工管理「技士」は経験が必要。じゃ2級の方が上?
まとめ:1級施工管理技士補よりも2級施工管理技士の方が上位資格と考える人が多い
実務経験を伴わない1級施工管理技士補よりも、2級施工管理技士の方が上位資格と考える人が多いです。
- 改正前は1級施工管理技士補が上位資格であった
- 改正後は2級施工管理技士が上位資格という考えが多い
- 上位資格を決める必要性があるのは資格手当の金額の目安になるから
- 2級施工管理技士は1級施工管理技士補の資格手当の1.5~2倍
資格手当やキャリアパスを考えると、最終的には1級施工管理技士を取るべきです。
現場で経験を積んで挑戦してくださいね。
施工管理は5年で一人前になれると考えられています。
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