施工管理って何をする?新人・初心者向けに解説する5つの管理内容

「施工管理って何を管理するの?」
建設業初心者にとって、施工管理は聞き慣れない言葉かもしれません。
そのため仕事内容も想像つかない人がほとんどです。
そこで本記事では、施工管理の具体的な内容について、5つの管理を解説します。
- 出来形管理
- 品質管理
- 安全管理
- 工程管理
- 原価管理
最後までお読みいただくと、新人はどのような管理仕事を任されるのか、具体的な仕事内容も分かります。
施工管理の仕事に興味がある人や、挑戦を検討している人におすすめの内容です。
施工管理は何をする?①:出来形管理
施工管理がすること1つ目は、出来形(できがた)管理です。
できたものの形を管理するのを、出来形管理といいます。
後述する品質管理の中に含まれるケースもありますが、新人向けに別で解説しています。
具体例として、コンクリートで直方体を作る例を挙げましょう。
枠の中に柔らかい状態である生コンを入れ、固まったら外します。
設計どおりにぴったりとは作れないため、実測によってどのくらいになったかを確認します。
この確認作業が、出来形管理です。
例えば規格値として、許容できる誤差が±5mmと設定されていたとします。
上に示す画像の場合、実測した値が規格値に収まっているのでOKです。
新人に任される業務は、計測と出来形管理図表の記入です。
決められたピッチ(間隔)で、規格値から外れていないかを確認します。
数値だけでなく、グラフ化して視覚的にも出来形を管理します。
全長が長いものになると、計測が大変です。
1か所ではなく、決められた間隔に合わせて何10か所も計測するケースもあります。
出来形管理では、規格値との誤差の計測・記録・グラフ化が、新人施工管理に仕事として与えられます。
施工管理は何をする?②:品質管理
施工管理がする仕事として、品質管理も挙げられます。
出来上がった製品が、一定の品質を保っているか管理する仕事です。
例えば出来形管理したコンクリートを例に挙げると、設計強度(硬さ)を満たしているのか確認します。
- コンクリートの強度試験
- 生コンの温度を確認
- 生コンの空気量を確認
- 生コンの柔らかさ(スランプ)を確認
- 生コンの塩化物濃度を確認
品質管理は完成後ではなく、作業中に行う特徴があります。
生コンであれば、打設前に受入検査を行います。
生コンのスランプ試験は廃止も検討中です。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
また固まった後には、コンクリート強度試験も行います。
出来上がった物からコンクリートを取れないので、テストピースとして部分的に採取したものを固めて試験します。
施工管理の仕事として、品質管理は重要です。
新人であれば、検査の立ち会いやデータ確認・グラフ化の仕事を任されるでしょう。
施工管理は何をする?③:安全管理
施工管理がする仕事として、3つ目に安全管理があります。
建設業では一番大事とされているのが、安全管理です。
以下のような例が挙げられます。
- 現場危険個所の把握
- 新規入場者教育の実施
- 安全大会の実施
- 足場状態の確認
- 安全帯の確認
- 機械作業での誘導員の配置
安全管理は、事故・トラブルを防ぎ、作業員の命を守るために重要です。
安全巡視チェックリストのようなリストを使って確認する場合もあります。
一般的な危険因子や、現場で想定される事故対策をまとめたものです。
確認漏れがないように、チェックリストに従ってチェックします。
施工管理の新人でも、安全管理の仕事が任されます。
日々の安全点検や、新規入場者教育・安全大会などの取りまとめです。
施工管理は何をする?④:工程管理
施工管理がすること4つ目は、工程管理です。
現場では工期が決まっているので、それまでに必ず終わらせる必要があります。
例えば開通日が決まっている高速道路、入居日が決まっているマンションなどは、遅れるわけにはいきません。
建設業では工程を守るよう、厳しく求められています。
施工管理では、工程表を用いて管理します。
横が時系列で、左から始まり右で終わります。
また工種は行ごとに区切られており、どのタイミングで作業するか分かる仕組みです。
黒い横線の計画に対して、赤い横線で実作業を記入し、工程が計画どおりか確認します。
工程表内の波線は、出来高を表します。
工事の進捗を%で表したもので、計画と実際の値に乖離がないようにします。
この工程を組むのも施工管理の仕事ですが、新人に任されるケースはありません。
しかし出来高のチェックは任されるでしょう。
出来高の確認・記録・集計・グラフ化は、新人施工管理の仕事です。
施工管理は何をする?⑤:原価管理
施工管理の仕事として、最後に原価管理を説明します。
原価管理は、コスト管理と同じです。
おおよそ、工事費は、材料費・労務費・機械費用(機労材)で構成されます。
さらに現場監督の人件費や、仮設用フェンスなどの費用である各種経費がかかります。
これらをまとめたものが原価で、利益を足して請負金額となるように調整しなければなりません。
例えばマンションを10億円で請け負って利益を10%出すのであれば、工事には9億円使います。
新人施工管理が、原価管理をすべて任されることはありません。
しかし材料の発注や納品物・請求書確認は、新人の仕事として挙げられます。
まとめ:施工管理は5つ管理する項目がある
新人施工管理が覚えておくべき管理内容は、以下の5つです。
- 出来形管理
- 品質管理
- 安全管理
- 工程管理
- 原価管理
これらを管理するのが、施工管理の仕事といえます。
さらに以下の内容も任されるケースもあるでしょう。
- 顧客管理
- 労務管理
- 環境管理
- 写真管理
新人施工管理でも、さまざまな管理の仕事を任されます。
最初は確認や記録が多く、難しい内容はありません。
説明した5つの内容を覚えて、ぜひ施工管理の仕事に挑戦してくださいね。
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